「みえる化」は、だれにターゲットを置いて進めるべきでしょうか。
経営者が全社的な傾向を把握するためにするのでしょうか。
もちろんその側面も大きいと思います。
とくに、経営計画に対する進捗を、「みえる化」してリアルタイムに状況把握できるのは
変化を柔軟にとる必要のある中小企業には、重要なことです。
おそらくここで「みえる化」されるのは、受注数や売上高、入金と出金のタイミングなど、
結果としての数値が主眼となるでしょう。
一方、社員のための「みえる化」も、ぜひ考えておいてほしいものです。
社員のための「みえる化」とは、活動のプロセスも「みえる化」し、
社員自身が振り返りを行えるようにする、ということです。
受注数や金額、といった結果としての数値だけでは、
活動のどこに問題があるか特定できません。
受注に向けての会社としてのプロセス、
たとえば、電話や面談などの既存顧客との接触回数、
飛び込み訪問やテレアポなどの新規顧客はのアプローチ、
といった活動もまた、「みえる化」することです。
これにより、各プロセスがどの程度の数に達すれば結果になっていくか、
各社員が把握できるのです。
翻って、こういったプロセスとしての数値を、
管理者や経営者が注視しておくことで、ある程度の結果を予測できるようになります。
新入社員や結果の伴わない社員には、プロセスの数値をともに振り返ることで、
今後の進め方を指導することもできます。
社員がやる気をなくしていたり、集中力を欠いていたりする場合も、
数値に反映してきます。
社員を育てて長く働いてもらうために、中小企業の経営者は、
プロセスとしての数値こそ「みえる化」し、注視することでえられることは多いでしょう。
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